蝦夷春蝉(エゾハルゼミ)が歌う道東。北海道はまだまだ春が続いていた。
この季節になると鳥たちは鮮やかに彩り、声高に鳴き人生のパートナーを探す。動物達は生まれた子供たち食を運び、一生懸命に一人前に育てる。弱肉強食の世界で親は必死になって子を護る。
命懸けの親の前で、その子供たちを我々は撮影させてもらっている。それには静かに森へお邪魔し、優しく、決して驚かせないように気を遣って接したい。私達が生きているように彼らにも生活がある。
そんな風に、動物にも自然にも、隣の人間にも敬意を持ち想いやり優しくなれたら、きっともっと良い明日が来るんじゃあないだろうか。
麗らかな空には鳥や虫、風と森の大自然の合唱が響いていた。
今年は新たなスタートが続く。本州の長い梅雨は本格的な夏の始まりを呼ぶ準備。降り続く雨に人生を重ね想う。